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アトピーに関する新聞記事の紹介。

「だいぶ良くなりましたね。皮膚のひっかき傷は少なくなり、ボツボツも小さくなってきています。経過は順調です」。宇都宮市の鈴木皮膚泌尿科クリニック の鈴木宏院長は、診察結果をカルテに記入しながら「アトピーっ子」の美保ちやん(仮名)と傍らの母親に優しく話しかけた。母子は顔を見合わせ、うれしそうにほほ笑んだ。
美保ちやん(仮名)は同市内の小学一年生。五歳の時にかゆみを伴った湿しんが出た。最初は手首、ひざなどの関節部分。すぐに全身に広がった。血液検査などの結果 、ダニとほこりに強いアレルギー反応を起こすアトピー性皮膚炎と診断された。
血が固まった全身のひっかき傷。かゆさが襲う。母親まで眠れない夜が続いた。一家は集合住宅(コーポ)に住む。部屋はカーペット敷きでサッシ窓には厚いカーテン。動物のぬ いぐるみがいくつかあり、寝具は羽毛。父親に気管支ぜんそく、花粉症の病歴。美保ちやんは「症状が起こりやすい環境の中にいた」(鈴木院長)。
初診の後、鈴木院長は住環境を変えるよう家族に求める。「カーペットや羽毛布団、ぬ いぐるみなどがアレルギー源のほこりやダニの温床となっている。カーペットから畳にするだけでダニは1/3に減る」。説明を受けだ家族は、部屋を畳敷きにし、ぬ いぐるみも美保ちゃんの大好さなクマさん一つに減らした。寝具は綿布団に替え、母親が毎日掃除機をかけて好天には日干し、カーテンも毎月洗濯するようになった。
同時に鈴木院長が施したのは漢方薬による治療だ。アレルギーの原因となるのは、ダニやほこりだけでなく、カビやたばこの煙、花粉、食べ物など人によって様 々。ほとんどの患者は十種類以上のものに反応を示す。「だから日常の生活で無菌状態を保つのは無理。ベストな状態でいかにアトピーと共存するか。局部治療 ではなく、体全体を改善し病気も沿していく」との考えに基づく治療法、という。
美保ちゃんには、止血作用などがある「地黄」や鎮痛・抗菌作用などの「当帰」などを含む薬のほか、皮膚を保護する軟こうなどを処方した。それから一年半。 美保ちゃんの症状はほぼ治まった。乾燥肌は薄く柔らかくなり、当初毎週だった診察も今では一週間で一回に。副作用などの面 から漢方治療を疑問視する声もあるが、鈴木院長は「個々の体格や体質、症状、皮膚の弾力性などに応じて薬を処方している。長期間服用しても副作用は少な い」とう。
だが、「アトピー性皮膚炎を根本的に完治させることは難しい」。しかも、現代の豊かな生活の中には「落とし穴」が無数に潜む。皮膚の敏感な人が入浴の際に ナイロンタオルやスポンジ、薬用せっけんを使うと、皮脂が奪われアレルギー源が入りやすくなる。さらにエアコンフィルター、ペット、排ガス。これらにもダ ニやほこりなどが巣食う。
鈴木クリニックの患者のほぼ半数はアトピー性皮膚炎、そして、その大半が子供たちだ。豊かさが生んだ現代病。子供たちのためにも、生活の見直しが必要だ。
 

鈴木皮フ泌尿科クリニック 診療科目 泌尿器科・内科・小児科・皮膚科・性病科 宇都宮市柳田町1284-1TEL028-660-2022